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◆リヴルス事件・後日談

 自家受精リヴルス、続報です。
あの事件から早数年、私はネットや手に入る熱帯魚の本等であのリヴルスを探しましたが、生態はおろか、流通等の満足な情報すら手に入れられないでいました。
そうこうしているうち、あの魚類学のT先生が定年で退官することになりましたので、私もご挨拶にお伺いし、久々にお話をさせて頂きました。
いつも、私も先生も大学にいる時はばだばたで、お会いする機会がそれまで無かったのです。
ようやく退官記念講演の日にお会いしたその時、先生の口から思いもかけない一言が・・・
「あのリヴルスね、新しく来た先生がいっぱいプラケ並べて飼ってるから、見に行ってごらん」
うわああん。隣の建物に出入りしてたのに、それまで全然知りませんでしたー!!
灯台下暗し。
開いた口が塞がらないとはこのことです\(・O・)/。

 気を取り直して、リヴルス・マルモラトゥスです。
思い切って当の研究室にお伺いさせて頂いて、いろいろお話を聞くことができました。
もちろん、現物も見せて頂きました。
結論から言ってしまえば、昔私たちは、ちゃんと「メス」を飼っていたようです。
オスは、体の後ろ半分がうっすらオレンジがかっていました。
出現率は系統によっても違うそうで、条件等もはっきり解明できていないそうです。
研究室のS先生のお話によると、以前私達が飼っていた個体の卵は食卵されていた可能性大。
実はこの魚、生み出された卵をネットなり何なりで親から隔離しないと、高確率ですぐに食べられちゃうそうなのです。
研究室では、グッピー等卵胎生の魚に使う産卵箱を大きくしたような設備で飼育していました。
そして、複数尾を同じケースで飼うと、激しく喧嘩。
もともと卵生メダカってキツイ性格のものがほとんどですけど、この魚の場合よく考えたら、1尾だけで子孫残せるんで他の個体と仲良くする必要性って全然無いのですね。
もともと汽水域の魚だそうですが、海水でも淡水でも産卵・孵化できるそうです。
他にもいろいろお話をお伺いしたんですけど、実は意外と基礎的な研究がなされてないお魚だそうで、目下研究中だそうです。

 最後に、この研究室で飼育されているのは、アメリカの実験所から研究用として持ち出された数系統です。
また、今までに解明されてた生態から、うっかりなにか事故や不注意なことがあった場合、あっさり日本の河川やら河口域やらで帰化してしまう危険性が高いことが判明してしまいました。(ほんと、低温にも結構強そうなのです。沖縄とか温泉地とかなら、もうばっちり)
この先生のところに時々いきなり「卵下さい」「魚下さい」というメールが届くそうですが、そう言った理由から、確固たる研究目的がある場合でないと、外部に持ち出せないことになっていますので、お問い合わせは勘弁してねw。

取り急ぎ、長年の謎(飼ってたのはメスなのか)が解決したことだけでもご報告です。

2002年7月 おさんぽ

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