
大学時代の某先輩と電話で久しぶりにお話しました。
環境調査の会社にいらしゃって、県生物学会の活動もされている方です。
「県内のミナミヌマビは自然分布じゃないかもしれません。調査してると、ミナミの分布が全然つながってくて不自然なとこがあるのですよ(注1)。以前オキアミが日本に入ってこなくなった時に、釣りえさとしてミナミが大量に使われた事があってですね。その売られてたミナミをその辺の池で殖やして釣に使って・・・っていうのが釣り人に多かったので、そのミナミが河川や池に流入したかも。つまり国内移入です。餌としてはシナヌマも大量に輸入してるから、もしかしたらシナヌマも入ったかもしれません。仕事の時は忙しいので全部ミナミって事で仕分けてますが、おさんぽさんに教えたあの川のミナミ(注2)もシナヌマ入ってるかもね〜」
ひいい〜。それって、国内の河川にいるからといって、自然分布のミナミヌマとは限らない、ばかりか、シナヌマもいるかも・・・って事ですね。
実は昔、判別に困るミナミヌマを見たことがあります。
その時はちゃんと文献片手に顕微鏡観察して某先生(笑)と一緒に見たのですが、文献によると、ミナミヌマとシナヌマは額角の長さが長いか短いか・・・で分けられる事になってるんですよね。で、
■長崎市内某河川のミナミヌマ →文献に記載されたとおりの日本のミナミヌマ。
■市内観賞魚店で中国から輸入したミナミ(シナヌマ) →文献に載ってるとおりのシナヌマ。
だったんですが、
■大学中庭の池の中で延々累代してるミナミ (元は市内某所の池から採ってきた)→かなり小型なうえに、額角がミナミとシナヌマの中間付近の微妙なライン。
交雑しているのか、かなり狭い場所で延々累代してるので形質がある程度固定化されているのか、迷うかんじ。淡水モノの怖いところです。
この時は、中庭の狭い水槽内に限った話なんで、特殊な個体群に仕上がってるということで、先生と「見なかったことにしよう!」となりました(笑)。
しかし、レッドチェリーとシナヌマを交雑実験に使用するにしても、肝心のミナミヌマがそんなかんじだと。これで、交雑実験に使うミナミヌマの同定作業まで必要になりますね。事実上迷宮突入決定かも。
ちなみに、どっちの額角が長いんだったか、肝心な事を失念しております。手元に資料のある方のご連絡をお待ちしております(^^A
注1:分布が繋がってなくて不自然:自然分布なら、隣り合った「環境が似ている河川や池」等にも生息するはずですが、特定の池にだけいる!等の場合は、放流や逃げ出した個体が繁殖した可能性が高いと思われる場合があります。(もちろん、他の生物相も考慮して考えます)
注2:あの川のミナミ(ヌマエビ):諫早市内某所のとある川でミナミヌマエビがおそろしく楽に大量採集できる。ここで採取したミナミヌマをレッドチェリーとの交雑実験に使いました(爆)
補足:「新たに琵琶湖に侵入したシナヌマエビ?」(琵琶湖研究所ニュース2004年6月)
「本当にミナミヌマエビ?」(蝦三昧)
ショップの「ミナミヌマエビ」がシナヌマ等亜種のコンタミになっている可能性。
2005年10月日記にて。同年12月加筆修正。おさんぽ